個人年金保険
毎月決まった額を積み立てて、満期になったら積み立てた額に30%程度(契約期間による)を上乗せしてくれるという一見お得な保険。
これを先程解約してきた。
解約の理由
20代の私は60歳まで積み立てるのに少なくとも30年はかかる。まあ30歳だとして60歳まで30年。30年=360ヶ月 なので積立総額は360万円。
税金も計算しやすく20%としている。細かいことは気にしない。
30歳じゃないしどうせ65歳まで延長したりするだろうけど、一応30~60歳の30年という前提で計算していく。
理由①:税金面
もちろん受け取る額の利益分(上記説明の場合30%)は課税対象。
積み立て終了時点で360万だったら468万円が受取額で、そのうち108万円が利益になる。
そのうち20%だと21.6万円が税金で持っていかれる。……20%持っていかれるんだったら証券会社の特定口座で運用するのと変わらないのでは?
個人年金だから控除受けられる!って言っても単年じゃあってないようなものでしょ。不要。
理由②:利回り
返礼率が130%だと仮定すると次の画像のような計算結果になる。
(本当はもう少し返戻率は低いが計算しやすく130%とした)
単純利回りが1%。1%で運用するアホがどこにいるのか。
今積み立ててるeMAXIS Slim 米国株式(S&P 500)が現時点で6%程度の利回りで運用できている。5%も少ない。(単純に比較できる話ではないが)
投資に回せる資金が多く、確定で利回り1%確保できる商品だと思えばいいのかもしれないが、今からお金を作っていこうとしている私みたいな人にとっては不要。
保険返戻金の年利計算ができるサイトはこちら
理由③:資金拘束
個人型確定拠出年金(iDeCo)でも同じことが言えるが、個人年金保険では積み立てたお金を好きなタイミングで引き出すことができず、60歳までは引き出せない。
私は投資資金が元から少ないので、資金拘束されると困るというのが現状。個人向け国債でも買っていたほうがマシ。
理由④:保険料払込免除なし
リンク先に飛んで試算すると、”※この保険には保険料払込免除のしくみはありません。“と表示される。
正直、障害状態になって個人年金を積み立てていられる余裕があるとは思えない。
※この保険には保険料払込免除のしくみはありません。
明治安田生命 | 年金かけはし – シミュレーション
この保険には、保険料払込期間中に所定の障害状態*に該当したときの保険料払込免除はありません。
*所定の身体障害表の第1級の障害状態に該当したとき、または、不慮の事故で180日以内に所定の身体障害表の第2級・第3級の障害状態に該当したとき
「もしかしたら私が契約した時期は保険料払込免除の仕組みがある契約かも……!」とちょっと希望を持って部屋を漁って出てきた書類にはこう書いてあった。
”保険料払込免除のしくみはありません”
解約しよう。
理由⑤:保険としてもゴミ
契約期間中または据置期間中に死亡した場合に支払われる「死亡給付金」。これがめちゃくちゃに低い。
- 契約期間中の死亡→既払込保険料相当額
- 据置期間中の死亡→既払込保険料相当額と積立金相当額のいずれか大きい金額
いや、少ないのはわかるけど、自分が死んだときに自分で積み立てた額しか返ってこないなら自分で預金してればいいじゃん……と。
貯蓄型保険などとごちゃごちゃと混ざった訳のわからないものを契約する必要はない。保険は保険、貯蓄は貯蓄。
会社の団体生命保険が掛け捨てだが、めちゃくちゃ安く死亡保障も手厚い。会社勤めの人は団体生命保険もチェックしてみよう。必要な分だけ必要な保険に入るのがベスト。
理由⑥:動画を観た
解約直前にこんなライオンの動画を見つけて観てしまったから背中を押された。
解約のデメリット
返戻率
実際に継続した期間は 3年+10ヶ月。46ヶ月。
手元の返戻率一覧表を見ると返戻率は76.0%。この計算だと返戻金は34.96万円。
46万円から34.96万円を引いた11.04万円の目減り。
……ここまで記事を書いていたら実際に個人年金が返ってきたので掲載しよう。
375,010円。46万円積み立てていたから返戻率は81.52%だ。3年の値と4年の値で区切っているわけではなく、ちゃんと月単位で計算しているようだ。
84,990円の損。これが解約したデメリット。
84,990円という金額は確かに大きくもったいない。しかしこれを継続して返戻率100%になってから解約するよりも、今の時点で解約してこれからの期間で運用したほうがいいと思う。
保険料控除
メリットの欄でも書いたが保険料控除できるのはその年に払った額のみ。
毎月1万円の拠出をしていたので、個人年金保険料控除で満額の4万円(所得税)+2.8万円(住民税)の控除が受けられていた。計6.8万円。
この6.8万円の控除が受けられなくなるというのがデメリット。
個人型確定拠出年金(iDeCo)は入れた額が満額所得控除になる。
例えば上記と同じ毎月1万円の拠出だとすると12万円の控除が受けられる。12万円。
6.8万円と12万円。課税所得を減らすためにどちらにメリットがあるかは明白だろう。
iDeCoの詳細はこちら↓
終わりに
私は上記の理由で個人年金保険を解約したが、私は保険のプロでも税金のプロでもファイナンシャルプランナーでもなんでもないので、もしかしたら間違った情報を掲載しているかもしれない。契約書なり規約なりを読んで自分で判断することをおすすめする。
保険であっても携帯であっても光回線であっても、”契約”をする時はしっかり理解してからにしようと心に誓った。
さて、臨時収入も手に入ったことだし株でも買うか……。
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